1939年創業のインテリア資材の総合商社

イシカワは、インテリア資材を製造している国内外のメーカーと建設工事現場との中間流通を担うという使命を持った会社です。暮らしや空間を豊かに彩るインテリア資材の提供を通じて、住宅や商業施設、オフィスの空間作りに貢献しています。

創業は1939年になりますが、この業界において約80年の社歴を持った会社は最古参の部類に⼊ります。業歴が⻑ければ、それだけ信⽤が⾼まるのは事実です。お陰様で古くからの取引先との関係だけでなく、新しいマーケットに参⼊する際にも、その歴史と伝統に助けられています。

元々は、⽇本古来のインテリア、襖や掛け軸といった表装材料を扱う問屋としてスタートし、⽇本の住宅・建設市場の発展と共に、扱うアイテムの幅を広げ、現在では建物に関する様々な商材を扱うサービスを展開。
新築のみならず、リフォーム・リノベーション、住宅だけでなく、商業施設やオフィスといった空間作りに貢献をしていると⾃負をしています。

最近では、海外商品の取り扱いや⾃社ブランドの企画・開発など、従来の問屋業にとどまらない事業領域にチャレンジをしています。それらを発信・推進する社員には、古い企業にありがちな保守的な態度ではなく、何でもチャレンジしてみようという雰囲気があります。

これからも歴史と伝統を次世代へと繋いでいくという気概をもった会社です。

  • 社会におけるイシカワの存在意義

    「商慣⾏」というものを考えれば、「製造→卸→⼩売」という流通チャネルは不変だと考えています。

    卸・商社としての機能は次の3つです。
    ひとつは、メーカーにとっては販売代理業、業者にとっては仕⼊代⾏業を担います。次に物流で、細やかな⼩⼝配送が特⻑です。最後に⾦融で、メーカーと業者との間の資⾦繰りを安定化させています。

    確かにネット取引などでBtoCの動きもありますが、付加価値をつけるのはやはり「⼈の⼒」。
    営業及び業務が窓⼝となり、顧客・仕⼊先との様々な利害関係を調整しています。
    例えば、品質、納期、コスト、といった要素を管理することで、供給側と需要側との流通を結びつけています。

    同業他社も同じようなビジネスモデルを展開しています。我々が顧客から選ばれてきた訳は、サービスを少しずつ改良・改善して、⽐較してより良い(ベターな)品質を認められてきたからにほかなりません。

    特にスピードを意識した業務対応⼒は良くお褒めを頂きます。もう⼀つは、他社には無い(オンリーワンの)先進的な取り組みをすることで、その価値を評価いただいております。中でも、海外輸⼊ファブリックの取扱いとショールーム展開、⾃社オリジナルブランドの開発などは、顧客からも好評です。

  • 会社がこれまで続いてきた理由

    経営とは社⻑の考えを社員の協⼒を得て実⾏に移すものと考えると、約80年前の設⽴当初から今⽇まで、その時代時代の新⼊社員からトップ層までが⼀致団結してやってこれた事こそが、会社が続いてきた理由であると確信しています。

    社内だけでなく社外の取引先との関係性も、その⻑い短い関わらず、「信⽤・信頼」というキーワードで結ばれ、関係を育んでこれたと感じています。

    戦前から続く企業であるが故に、良い時もあれば悪い時も沢⼭ありました。

    良い時には決して浮かれずに、次の不況期に備え、また不景気こそまた良しで、同業他社が⾜踏みする中、差別化を図る良いチャンスと考え、苦しい時こそ改⾰に勤しんだ結果、安定した成⻑を続けることが出来ました。

    とは⾔え、これからは⽇本有史以来の⼈⼝減少時代を迎えます。これもまたチャンスと捉え、少⼦化・⾼齢化に向けたビジネスモデル作りに努めていきます。

会社の成⻑や発展に対する考え⽅

「ゆっくり歩けば遠くへ⾏ける」・・・ 焦らずコツコツと積み重ねることを⼤事にしています。

逆に⾔えば、急激な成⻑や過⼤な成⻑は求めていません。⼈も会社もゆっくりと伸びていくということは、⾃然の摂理に沿ったものだからです。それを無視した成⻑・拡⼤志向にはイシカワは与しません。

イシカワの成⻑ビジョンに、「業界スタンダードを確⽴して無くてはならないインフラになること」を掲げています。
これは、マーケットにおいてマインドシェアNo.1になるという宣⾔でもありますので、現状のイシカワのポジションからすれば相当な⾼い⽬標になります。

しかしながら、そうした⾼い志を抱くのは、我々イシカワ社員がその創造性と実⾏⼒を活かせれば必ず到達できる「頂き」であると確信しているからです。

遥か彼⽅の道のりも社員全員で⼀歩⼀歩進めばどこまでも成⻑し続けることが出来る。
「⼀⼈の百歩より、百⼈の⼀歩」
そうした伝統・⽂化をこれからも維持・発展させていきたいと考えております。

  • 今後の事業展開について

    流通を担う地域問屋としての機能は、今後も取引先のニーズを充⾜するものとして、更にサービスを磨き続けていきます。

    その為の拠点展開、事業がカバーするエリアの拡⼤を年々、着々と進めていきます。向こう10〜20年の間に、現在の東京・神奈川だけでなく、千葉と埼⽟にも広げた⼀都三県まで広げる構想です。

    それとは別に、新しいビジネスモデル、新規事業の開発にも乗り出しています。

    具体的には、海外の輸⼊ファブリックを扱う『FABRISTA』、オリジナル商品の開発で『Colorful You』ブランドを推進しています。
    WEBを活⽤したマーケティングでの集客、モノを作る側とモノを使う側とを結ぶʼプラットフォームʼ作りをネット上で展開する基盤作りも合わせて構築中です。

    また、施⼯・⼯事という技術⼒を後世に伝えていく、またそうした⼈材を育成していくことも社会的価値があると考えています。具体的には職⼈アカデミーの創設などを視野に⼊れて現在はそのネットワーク作りに邁進しています。

  • 今後変えるところと変えないところ

    守り続けたいことは、「⼈を中⼼に据えた経営」です。いくらシステムや仕組みを整えても、会社の中核は「ヒト」です。イシカワの⼈事ポリシーでもある、⼈が育つ環境を整えることを経営の最重要課題としています。

    ⼈は勝⼿に育つ訳ではありません。社⾵という⼟壌があって、理想の⼈材像に近づきます。

    ⼀⼈ひとりのキャリアを温かく⾒守ると同時に、可能性を広げる為のチャレンジを促す⾵⼟を維持していくことも⼈が育つ要因と考えています。
    最終的には、この会社にいて良かった、と感じてもらえることを⽬的としています。

    逆に常に変えていかねばならないことが、ビジネスモデルです。企業は環境適応業とも⾔われます。社会的使命を帯びた公器であるべき企業が、時代時代のニーズ・ウォンツにあった商品・サービスを提供することは当然の事です。

    中間流通に位置する当社も、過去の延⻑線上の事業展開ではなく、新時代に向けた新しい事業を成⻑エンジンとするべく、⽇々変化を模索・実⾏に移しています。

    具体的には、製造・⼯事の分野に⾄るまで、インテリア産業のサプライチェーン全般に携わっていくことが当⾯の経営課題となります。